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日本縦断グルメ巡り(2) =饂飩類の系譜=

07月18日
うどんは和食そのもののイメージが強いにもかかわらず、実は中国伝来の食べ物らしいのですが、御存知だったでしょうか。
長崎の離れ島である五島列島に、日本で初めて伝わり、徐々に日本全体に拡散していったようです。今では全国各地に御当地うどんなるものが蔓延っており、麺のこしや様々な太さの違いを競い合い、販売方法にも工夫を凝らすことによって、繁栄を築いてきました。比較的簡便に調理できることで、販売戦略として店舗よりも立ち食いスタンド等で提供されることが多く、コンパクトに食する機会の多さに強みがあるようですね。

 うどん(饂飩)とそば(蕎麦)は両方セットで販売されていることが一般的で、一緒に麺の湯がきをする場合が多いため、うどんを注文する時でも、蕎麦アレルギーをもつ人にとっては注意を払わねばならぬ配慮が必要になります。御当地饂飩というよりは、今や日本を代表するうどんにのし上がった感のあるのが、「うどん県香川」が誇る「讃岐うどん」ではないでしょうか。コシの強いモチモチ感たっぷりの太さに打たれた麺は、その喉ごしを味わうのだと通はのたまわりますが、実は自分自身ては余り好きになれぬ食だといえます。どちらかというと細麺のツルツル感を味わえるようなライバル的な「稲庭うどん」の方が自分の嗜好に合う代表的な麺だといえます。うどん伝来のルーツだと位置付けられでいる元祖「五島うどん」に近い食感の細麺の方が、生まれ育った環境で、幼い時から食べ慣れた馴染みのうどんなのです。平ぺったい形状の「名古屋きしめん」も、饂飩の一種だといえるでしょう。鰹節をたっぷりトッピングして出汁を味わう以外にも、うどんのトッピング具材はワンパターンでなく様々あって、定番といえる蒲鉾・葱の他、かしわと称する鶏肉そぼろや牛肉しぐれ煮やら、たぬきと呼ばれている天かすと、きつねと呼ぶ甘辛く煮込んだ油揚げや月見の生卵のせ等、ちくと豪華にボリュームアップを図る天麩羅(海老・牛蒡・かき揚げ等々)が一般的なところです。つゆも蕎麦とは違って薄味の出汁の効いたつゆを飲み干せるパターンが多いようですね。脂っこい拉麺とは異質の麺料理として、ヘルシーさを売り物に外国人に受け容れられ、海外進出する店舗が増えているそうです。まだまた拉麺人気の域には達せぬまでも、近年になって外国人受けが報道される背景には、御当地うどんブームにのっかった販売戦略が頻繁に紹介されるようになったマスコミの健康食指向の報道が、直接的に影響しているのかもしれませんね。

 その中で少し毛色の変わった饂飩類として取り上げてみたいのが、甲斐の国の郷土食である「ほうとう」であります。団子のような超モチモチ麺に、ベジタリアンが飛び付きそうな野菜の類(南瓜・人参・白菜・牛蒡・大根・椎茸等々)の食物繊維豊富な食材のオンパレードに肉類(鶏or豚)を加えて味噌味で煮込み、鍋焼き饂飩紛いの熱々の麺を、フーフーしながら食すようなごちゃ混ぜ感覚に、チャンポン化された料理に仕立てられています。猛々しい風林火山の武田武士にとって、滋養強壮抜群の勝負飯だったのでしょう。長崎名物で有名なチャンポン自体も、麺の素材が「かんすい」という粉に違いがあっても、御当地饂飩の亜型(変わり種)として加えておきたいと思います。10数種〜20種類に及ぶといわれる炒めたトッピング具材の豊富さが特徴であり、長崎に在(移)住・留学していた中国人華僑の人々の滋養を満たす為に、現地の中華料理の老舗で開発された特製料理だと伝えられているのです。今に伝承された製法を各店舗で競い合いながら、さらなる中華スープの味の改良や具材のアレンジを重ねつつ、工夫を凝らし続けている料理のようです。和華蘭料理といわれるような異国情緒を売りにする長崎の郷土料理の代表格といえる麺料理です。
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