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よもやま世間話1 =八百長漫談=

08月28日
 大相撲夏場所がやや盛り上がりを欠いて、話題性に乏しい本場所となりました。只今人気最高潮の新大関の貴景勝が膝の負傷を長引かせて、休場が続いた為に、カド番場所の休場による関脇への陥落が決定的な状況となり、久々の日本人人気力士の不運の連鎖(稀勢の里引退後)に、生粋の相撲ファンならずとも、愕然として盛り下がってしまっているところなのです。スポーツおたくを自称する自分としても、今や大注目の人気力士であり、見所満載の外連味の無い取り口に魅せられて、テレビ桟敷に齧り付いては、観戦と応援を続けているところなのです。

 芦屋のお坊ちゃま育ちの関取が、俄に注目を浴びるようになった背景には、元師匠の大横綱貴乃花の理事追放と角界引退に続き、貴乃花部屋解散という不遇の環境で、部屋の移籍騒ぎにもかかわらず、一躍実力を花咲かせて、次世代の日本人の横綱候補の最注目株として、一身に期待を集めるようになったという経緯があります。

 相撲界においてはかねてより、八百長相撲の横行という根深い問題が潜行していました。その世界に足を踏み込んで、追放されてしまった幾多の有名力士が居ましたが、貴景勝の場合は貴乃花部屋の伝統を守って、「ガチンコ相撲」の真剣勝負で、八百長の入り込む余地のない取り組みを貫き通しています。かっての八百長横行時代には、八百長を受け容れる意思をもった者同士による暗黙の集団(「注射力士」と称す)の中で、勝ち星を融通し廻し合う調整に当たる役回り(「中盆」と称する)の力士が暗躍し、本場所間を跨いで貸し借り無く勘定合わせをしているようです。曽ての国民栄誉賞授賞の大横綱もそんな注射力士の仲間で、中心的な元締めの立場にあったらしいと、週刊誌だねになったことがありましたが、その際の言い分として語られたのが、『ガチン、コ相撲で怪我をして短命に終わらない為の処世術であって、決して優勝を買う為に、注射相撲に手を染めだ訳じゃない』という自らを正当化する大義名分の台詞でした。

 また角界で「無気力相撲」と呼ばれる八百長紛いの取り組みには、負傷(故障)して弱点を抱える相手に対して、敢えて弱味を攻めないとか、負けこし番付陥落の迫った取り組み相手に同情 し、故意に力を抜く相撲をして、「人情相撲」と呼び、半ば理解を示し称賛の思い入れを表す用語も使われています。スポーツマンシップの顕れと捉える感性ですら、日本人の文化とする国技としての格闘技には、神事としての崇高さに加え、芸能の側面を併せ持つような懐の深さが包含されているようです。
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