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日本縦断グルメ漫遊記(3) =おでん種井戸端噺=

09月24日
所変われば極端に嗜好の異なる食材の代表格に、おでんの種を取り上げることができます。御飯のおかずによし、酒肴によしと万能の惣菜といえますが、これが古今東西土地土地の倣いによって、多種多様の地場産の食材の違いや、調理の仕方(出汁の調合等々)が競合しており、一概にオーソドックスなおでんの作り方としてまとめ上げるのは困難だと思われます。最近ではコンビニ惣菜にも登場してきており、具材毎に仕切りを入れて、出汁が混じり合わぬように、分けて煮込む形の「関東煮」と呼ばれる形式の調理法が、圧倒的に多いように見受けられるのです。

特に東(北)日本と西(南)日本との差が顕著なところであり、種(具材)で全国共通といえるのは、蒟蒻(コンニャク)・馬鈴薯(ジャガイモ)・大根・卵・厚揚げ豆腐やがんもどき・しらたき・巾着・牛スジ等々くらいで、おでんの本体というべき練り物(蒲鉾類)に地域差が目立つようです。東日本に多いのは、比較的歯応えの柔らかい薩摩揚げや棒天・野菜(牛蒡等)天・烏賊天・ハンペン・竹輪等々。一方で、西日本域では比較的シコシコとコシの強い歯応えの固い練り物が好まれる傾向にあり、鰯や鯵・アゴと通称される飛び魚等の蒲鉾類が多いようです。

調理法の特徴としては、出汁の煮込み方に地方色が 現れる場合が多く、一般には昆布や鰹・煮干し出汁にて具材毎に仕切り板を入れて味が混じらないように、じっくり煮込む調理法が多いようですが、逆に大鍋に具材全てをごった煮して、スジ肉から煮出される灰汁を敢えてわざと他の具材に絡めた味を楽しむ食べ方もあるのです。むしろ灰汁の絡んでない具材(大根-蒟蒻・卵・蒲鉾等)は味気ないという嗜好が罷り通る地方(特に九州の屋台で)だってあるのです。またスジ肉の使い方にも嗜好は強く、東(北)日本のコンビニおでんにありがちな柔らかい赤身の肉は、西(南)日本では好まれず、むしろコリコリと歯応えのある軟骨の様なスジの部分でなきゃ、おでんのスジとは捉えない通の左党の酒肴にも拘りがあるのです。

因みに柔らかい牛スジ肉に慣れてる筈の東北地方の呑ん兵衛が、九州の屋台で初めて口にしたコリコリのスジ肉に病みつきになり、以来新たな嗜好に嵌まってしまって、数日間屋台をはしご酒したケースもある一方で、おでんを店の売りにしている東北地方の場末の居酒屋で、大鍋ごった煮型のおでんを供する鍋に、決して具材としての種にスジ肉だけは入れたくないとの拘りを強く主張する頑固なお女将さんにも出会ったことがありました。実に食の嗜好は様々ですね。
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